EndoPAT® – ケーススタディ

Dr. Steven Lamm on the Vitality of EndoPAT


北里大学におけるエンドパット2000 導入事例のご紹介

東條 美奈子 先生

北里大学 医療衛生学部 リハビリテーション学科
理学療法学専攻 准教授
北里大学大学院 医療系研究科 循環器内科学
専任 准教授

循環器予防医学の一次予防、二次予防での介入効果指標として血管内皮機能が面白いのではないかということで興味を持ち、当初はFMDを測定しようかと思っていました。専属の技師さんがいなければ難しいのではないか、また再現性は保てるのかという不安があり、私の恩師のおひとりである増田 卓教授(北里大学医療衛生学部)にご相談したと
ころ、簡易操作で専属の検査技師も不要なエンドパットの存在を知りました。まだ、エンドパットが日本で発売される前の段階、おそらく2006年前後だったと思います。発売後、早速導入させていただくこととなり、最初はエンドパットをメタボリック外来の患者さんで使用開始しました。そこでエンドパットの効果が確認できましたので、4年半前から心臓リハビリテーションや循環器疾病管理の効果判定指標として活用しています。

エンドパット導入事例_北里大学

芦田内科におけるエンドパット2000 導入事例のご紹介

蘆田 延之 先生

芦田内科 院長

2010年に、高血圧患者さんに対するARB とACE阻害剤による線溶系とインスリン抵抗性への影響の違いをまとめたFISIC study の基調講演がありました。Roberto Fogari 先生が、FISIC study の結果に加え、さらに新たな血管内皮機能の知見も加えてご講演なさっていました。血管内皮機能評価にエンドパットが用いられているのを見て、またそれが比較的簡便に測定できるのを初めて知り、血管内皮機能検査について興味が湧きました。
当時エンドパットの日本の代理店から、発足したての研究会のDVDを分けていただきました。そのDVDには心不全や不整脈の病態と血管内皮機能との関わりについて活発な議論がなされているのが収録されており、観ているうちに私も熱くなってしまい(笑)、エンドパットの導入を決意しました。

エンドパット導入事例vol2

羽間医院におけるエンドパット2000 導入事例のご紹介

羽間 弘 先生

羽間医院 院長

検査法の商材についてはここで触れないが、結論として言えるのはエンドパットで得られるデータは、スタチン、エゼチミブ、EPL、プロブコール、フェブレートの一次的な有効性判定に極めて有効だということである。これからのデータは、喫煙により増悪し、禁止により改善する。またリソー酸制限食にて改善する。エンドパットを日常診療に導入すれば、投薬や生活瞬間指導介入の効果が、医者、患者さん双方の目で見えるようになり、楽しくコミュニケーションをとりながら臨床診療を行うことも可能になり、その点からもエンドパットはますます必須なアイテムとなるだろう。

エンドパット導入事例Vol3

獨協医科大学内分泌代謝内科におけるエンドパット2000 導入事例のご紹介

鈴木 國弘 先生

獨協医科大学 内分泌代謝内科 准教授

糖尿病患者の血管内皮機能評価には、ABIやPWVよりも、より早期の段階で血管内皮機能障害を発見できるエンドパットが特に有効であると考えます。エンドパットによる血管内日検査を日常診療に取り入れることにより、RHIの数値を前後で比べることができ、患者さんの新血管病への意識付けや治療、教育に大変有用なツールであると感じています。エンドパットを外来糖尿病診療を行っている多くの施設で導入・普及することにより、新血管病や糖尿病合併病を予防し、結果として発症抑制にもつながる可能性が期待できるのではないかと考えています。

エンドパット導入事例Vol4

血管内皮機能障害と心血管疾患への予防的アプローチ :
マーク C. ヒューストン博士へのインタビュー

ヒューストン博士:血管内皮機能障害を、患者の主観的表現だけで診断することは困難です。患者のリスク因子が分かっていても、しばしばそれに騙されてしまうことがあるからです。肥満、喫煙、糖尿病、高脂血症、または高血圧のような明白なリスク要因を持っている人は、血管内皮機能障害を持っている可能性が確かに高いのですが、一般的な検査を行っても、様々な食い違いが生じてしまうため、一概には障害の判断をすることはできないのです。

私たちはこれを、血管医学の翻訳問題と呼んでいます。これには、以下の2つのケースがあります。1つは、多くのリスク要因を持っているにも関わらず、血管内皮機能は全く正常である、という場合。もう1つは全く逆に、明確なリスク要因などは持っているようには見えず、全くもって健康に思えるにも関わらず、重度の血管内皮機能障害を持っている、という場合です。これを判明させる唯一の方法は、血管内皮機能障害を非侵襲的測定によって実際に測定するしかありません。こういった検査を行ういくつかの機械が存在しますが、おそらく、機器としての最高の感度と、アウトプットデータからの非常に優れた特定機能を持っているものは EndoPAT®だけでしょう。EndoPAT® は、血管内皮機能障害の度合いを正確に評価していくだけでなく、将来の心血管イベントも正確に予測してくれる検査機器なのです。

EndoPAT® は、血管内皮機能障害の度合いを正確に評価していくだけでなく、将来の心血管イベントも正確に予測してくれる検査機器です。

EndoPAT®テストを行うためには、まず患者の両手の人差し指をプローブに入れ、血圧計のカフを上腕に巻きます。上腕の動脈を 5分間閉塞させてからリリースすると、反応性の充血が起こります。一般に、患者が健康な場合、この充血による応答は内因性の一酸化窒素を生成し、動脈が劇的に拡張されます。
自律神経系の影響を補正するために、コントロール側の腕と閉塞された腕の値を比較します。
この拡張の度合いが高ければ高いほど、動脈がより健康であることを示しています。しかし、その値が、ある一定のレベルを下回っている場合(私たちは、1.67という数値を、正常値と異常値の分かれ目としています)、その患者は血管内皮機能障害を患っていると考えていいでしょう。