女性の心臓病リスクを考える
健康な心臓への第一歩は、あなた自身のリスク因子を認識することから始まります。心臓病は、男性でも女性でも、予防可能な疾病です。大事なことは、冠動脈疾患(CAD) のリスクを高める要因を最小限に抑えることです。
コントロール可能なリスク因子を確認してみましょう:
1. 運動座りがちな生活こそ、女性ナンバーワンの心臓病リスク因子です。運動不足は、肥満につながり、そしてそれは心臓病へとつながっていきます。CAD のリスクを減らすために、毎日の運動を心がけましょう。 定期的な有酸素運動は、リスク因子を減らすためにとても効果的な方法です。それは、高血圧、高コレステロール血症、肥満など、CAD 発症につながるリスクを抑えます。研究報告によれば、週に 3 回、30 〜 45 分のウォーキングを行うだけで、女性の心臓発作のリスクを50%も軽減するのです。定期的な運動は、 2 型糖尿病の発生率を下げる効果もあります。
2. 体重のコントロール
肥満は、多くの病状を悪化させる要因です。余分な体重は、心臓や関節に余分な負担をかけ、運動や活動的な生活を送りにくくしてしまいます。これは、さらなる体重増加という悪循環を引き起こしてしまいます。適切な減量プログラムを実施することで、心臓病や糖尿病の発症リスクの削減に向けたステップを実施することが可能です。その一方で、プラスαの元気やスタミナも得ることができるのです。
3. 健康的な食生活
魚、鶏肉、全粒穀物、果物、野菜、豆類、赤身の肉などで構成されたバランスのとれた食事を心がけることも心臓の健康につながります。これは、飽和脂肪を避けるためにも重要です。
4. 禁煙
もし今タバコを吸っていないのなら、喫煙は絶対に吸わないでください。 もし今タバコを吸っているのなら、直ちに禁煙してください。1 日にたった2 ~ 5本の タバコによって、 女性の心臓発作のリスクは50%も上昇してしまいます。
5. ストレスとうつ病
ストレスやうつ病は、心臓病のリスクを高めます。ですから、忙しい日常でも、積極的にオフの時間を作っていくことが非常に重要です。1 日 2 回の犬の散歩、週に数回のヨガのクラス、1日5-10 分間の瞑想時間 、若しくは単なる読書でもOKです。こういった活動を行うことで、ストレスを効果的に減らすことができるからです。快適な目覚めを伴う十分な睡眠を取ることも非常に重要なことです。うつ病や絶え間ない不安を抱えている方は、医師によるコンサルテーションを強くお勧めいたします。
6. 血中脂質
女性の冠動脈疾患のリスクを減らす最善の方法の一つは、食事、運動、そして必要であれば脂質低下薬(LDL、HDL、トリグリセリドなど)を服用して、 血中脂質 を抑制することです。スタチン系薬剤によっても、心臓病の進行をストップさせ、回復に向かわせることができます。研究では、スタチン系薬剤が女性と男性の心臓発作の数を減らすことが報告されています。冠動脈疾患を持ち、かつ、生活習慣改善によってもまだLDL (「悪玉」) コレステロールの値が高い場合、コレステロール低下治療のプロセスを医師に相談してください。
7. アスピリン
血液をサラサラにする効果で知られるアスピリンの服用は、心臓病との闘いにおいても、優れた予防処置として機能します。医師たちは、心臓病のリスクにさらされている男性患者に毎日アスピリンを処方していますし、最近では、女性にもアスピリンの処方を始めています。ただ研究者は、女性のアスピリン服用実態が、男性よりも少ないことを報告しています。アスピリンの服用によって、胃痛が引き起こされることから、服用を止めてしまうことが多いようです。しかし、低用量を食事と一緒に服用すれば、このような胃痛は防げます。
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