動脈硬化症 : 血管内皮機能障害の症状
動脈壁にプラークが蓄積することで起こる動脈硬化症、それは血管の中に何千キロにも渡って並ぶ血管内皮細胞が、機能障害に陥ることで引き起こされます。血管内皮機能障害は、心臓疾患と同じリスクによって引き起こされ、このリスクは、まず最初に血管内皮に損傷を与えることが分かっています。
最近の様々な臨床所見から、「リスク要因中、究極のリスク」と考えられている血管内皮機能障害とは、血管内皮そのものに引き起こされる病気であり、動脈硬化ではなく、心臓の血管にダメージを及ぼすものであると多くの心臓研究者たちは考えています。さらに、この機能障害は、破損した血管内皮細胞への炎症反応が引金となって引き起こされます。
動脈硬化症、プラークの蓄積、そして動脈閉塞とそれが引き起こす心臓発作は、この血管内皮機能障害が原因となって起こる主要な症状なのです。
「心血管疾患の予防にとっては、その発症の何十年も前の段階で、発症を引き起こすリスク要因を確定していくことが非常に重要です。」
-Elaine M. Urbina, M.D., et al Noninvasive Assessment of Subclinical Atherosclerosis in Children and Adolescents. A Scientific Statement From the American Heart Association (2009)
診断の新しいパラダイム
多くの研究者たちが、血管内皮機能障害は心臓リスク要因すべてのリスクであると考え始めていることで、動脈硬化症(進行性の全身機能障害を除く)と共に、伝統的な心臓病についての考え方 – その診断と治療方法 – に変化が始まっています。プラークの破裂による損傷を修復する治療法(ステント、薬、血管形成術、冠動脈バイパス手術)は、完全治癒が難しく、しかも一時的なものであるため、破損した血管内皮細胞を完全に治療することは出来ません。それは、別のプラーク破裂の発症を遅らせるだけなのです。
しかし、プラーク進行の早い段階で、血管内皮細胞の健康状態に軸足を置き、非侵襲的 EndoPAT®検査によってそれを評価、その後、健康的でバランスのとれた生活を維持し、炎症レベルを低減することができれば、血管内皮細胞の健康を改善することが可能となります。これはEndoPAT® スコアの改善によって証明することが可能です。
アメリカ合衆国では毎年約 785,000 人もの人々が初めての心臓発作に襲われており、約470,000人に再発の危険性があると言われています。そして、その20%の方々に「死亡」という悲惨な結果が待っています。しかし、初期段階でEndoPAT®検査を行うことにより、これらの数値を劇的に改善させていくことができるのです。
EndoPAT® ソリューション
青年期の若者に対して行う早期の血管内皮細胞障害の測定は、非侵襲的検査であるEndoPAT® テストを使用することにより、問診室内で、しかもたったの15分で可能となりました。このテストの導入により、若年の非常に脆弱な年齢層に対して、進行性の心血管リスクを評価し、治療していく可能性を手に入れることができたのです。
EndoPAT® は、これらの若者の心血管に於ける将来の危険性を予測するだけでなく、EndoPAT® スコアの低さによって、2型糖尿病、肥満、受動喫煙、高 LDL、炎症などを含む、心血管の危険因子を導き出すことができるのです。
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